高知市春野町で冬の伝統野菜「弘岡かぶ」の収穫が始まりました。

高知市春野町の弘岡地区で江戸時代から栽培しているとされる冬の伝統野菜「弘岡かぶ」です。こちらでは、毎年寺田節(てらだ・せつ)さんがおよそ20アールの畑で、弘岡カブを栽培しています。
暖かさで実が大きくなり、寒さで実が増えるというカブ。弘岡地区は、水はけがよく昼夜の寒暖差も大きいため、カブの栽培に適していて、シャキシャキとした歯触りと、甘みを兼ね備えたおいしいカブが育つということです。寺田さんは「今年は台風の影響もなく順調に育ち、例年通りの出来だ」と話します。
(弘岡かぶ生産者 寺田節さん)
「できるだけ多くの人においしく食べてもらいたいですね」
農作物の加工・販売をするこちらの会社では、弘岡かぶを使って漬物を作っています。7日は、収穫したおよそ1トンのカブを加工しました。従業員たちが包丁でひとつひとつ切って塩漬けにし、3日ほど甘酢などに漬けて熟成させることで完成します。

(リポート:坂根優菜)
「弘岡かぶのべったら漬け、いただきます!なめらかな舌触りとギュッとした甘みが詰まっていてとってもおいしいです」
カブそのものの味を生かすため、シンプルな味付けにこだわっています。
(石元食品 石元健二 会長)
「単純な味付けしかしていないわけです。弘岡かぶを囲んでご家族の皆さんが幸せな気分になっていただくと製造している我々もよりうれしいです」
弘岡かぶと漬物は、県内の量販店などで来年2月末ごろまで販売される予定です。