長崎県対馬市の政治倫理審査会は、原子力発電環境整備機構=NUMOの旅費負担で原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物いわゆる"核のゴミ”の最終処分関連施設を視察した市議13人について、政治倫理条例に違反すると判断しました。
対馬市政治倫理審査会の調査報告書によりますと、対馬市議13人は2021年10月から23年4月までの間に、北海道幌延町と青森県六ケ所村にある“核のゴミ”の最終処分関連施設を見学するため、NUMO主催の視察旅行に参加しました。
交通費と宿泊費はNUMO側が負担していて、審査会は「政治活動に関する寄附にあたり政治倫理条例に違反する」と判断しました。

報告書の中では、最終処分場に関し「推進を図る立場と評価される機構から寄附を受けることは市民全体の利益を図るものではない」などと指摘しています。
対馬市では最終処分場の立地場所選定に向けた文献調査を受け入れるか、市議会を二分する検討がなされ、ことし9月比田勝尚喜対馬市長が「受け入れ反対」を表明しました。

対馬市によりますと、5日に開会した対馬市議会の中でこの問題について協議の場が設けられるということです。