12日に長崎入りされた天皇皇后両陛下は、13日午後、長崎県美術館で「全国障がい者作品展」を御覧になられ、作者と懇談されました。
懇談された1人は知的障がい(自閉症)のある切り絵作家・渡邊義紘さん(35)。
渡邊さんは熊本市在住で、一切下絵を描かずに紙にはさみを入れ、一筆書きのように恐竜や虫、動物、海の生き物などを切り抜きます。輪郭や毛並み、筋肉などの質感を、糸のように細かい線で繊細に表現しているのが特徴です。
切り抜かれた作品はすべて切り離されることなく、1枚の紙のままつながっています。説明を受け、天皇陛下は「よくこんなに細かくできますね」と感嘆され、皇后さまは「わー」と声を上げられる場面もありました。
両陛下は、渡邊さんが制作した両陛下と愛子さまの干支であるネズミ、ウサギ、ヘビの作品を持ち帰られたということです。
渡邊さんは「嬉しいです」と話していました。