『雪国 売ります!』

~サヨウナラ後楽園球場 スノーフェスティバル~
1987年(昭和62)年2月に当時の新潟県東頸城郡安塚町(現在の上越市安塚区)が、かつての後楽園球場(東京都)で開いた『雪まつり』を振り返ります。
悩ましい豪雪を逆手に取り、行政と町民とが一体となって“雪国”を売り込んだこのイベントは「第3回 日本イベント大賞」を受賞し、全国の注目を集めました。

安塚町東京事務所

1986年暮れ、後楽園球場の3塁側のスタンドの下に『安塚町東京事務所』が開設されました。
乾ききった東京のど真ん中の「後楽園球場」に、ダンプカー500台以上の雪を運び込んで“雪まつり”を開くという、奇想天外な計画を実現させるためです。

役場から派遣された6人の職員が常駐する「雪国売り込み作戦」の前線基地として、安塚町(当時)の総務課長・矢野学さん(46歳)が事務所長を務めました。

「雪国の人間はもっと雪の恩恵を感じなければならない。それには雪と遊ぶことが基本になると思う。今回は東京に攻め入るかたちで…」