“あるもの”を自転車に貼るだけで自転車の盗難盗難被害が2割も減ったという取り組みをご紹介します。
人の行動に影響を与える「仕掛け」について研究する『仕掛学』という学問を活用した“取り組み”です。

新潟市北区にあるJR豊栄駅の駐輪場で警察が、鍵のかかっていない自転車を探し、“あるもの”を取り付けていました。


【記者レポート】
「取り付けられているのは『盗難追跡対象』などと書かれた防犯タグです。犯人に対して『自転車を盗まないでくださいね』とけん制する狙いがあります」

これが『仕掛学』という学問を使った防犯タグで、『盗難防止検証中』など、犯人が盗むのをためらうような言葉で盗難を防ぐものです。


【新潟北署生活安全課 中川徳史課長】
「仕掛学は、『こうしたい・こうした方がいい』ということを促す仕組みです」

今年、新潟北署管内では自転車の盗難が急増していて、7月までに69台の自転車が盗まれていました。
そこで、8月からこの防犯タグの取り組みを始めたところ、被害が2割ほど減ったということです。

新潟県内では今年、10月末までにおよそ1450台の自転車が盗まれていますが、そのうちのおよそ7割が鍵をかけていない自転車だったということです。


【新潟北署生活安全課 中川徳史課長】
「やはり無施錠の自転車が被害に遭っている確率が高いので“鍵かけ”を必ず行っていただきたい。できればツーロックでお願いしたいと思います」

そのうえで『仕掛学』を使った取り組みを11月末まで続け、今後は仕掛学を万引きや特殊詐欺の事件などにも活用していきたいとしています。