フィンランドのオルポ首相は、隣国ロシアが難民申請者を意図的に越境させようとしているとして、必要があれば全ての検問所を閉鎖するなど対策を強化する考えを明らかにしました。

フィンランド政府は24日、ロシアが意図的に難民を送り込んでいるとして、国境にある検問所を1か所を除いてすべて閉鎖しました。ロシアを経由して、フィンランドに押し寄せている中東やアフリカからの難民の流入を防ぐ狙いです。

フィンランド オルポ首相
「我々は、ロシアの国境警備当局が彼ら(不法入国者)のフィンランドへの入国を手助けしていることも確認している。これは国家安全保障の問題だ」

オルポ首相はこう述べたうえで、「不法入国者が急増しており、対策の強化が必要だ」として、最後の1か所の検問所についても必要があれば閉鎖するとの考えを明らかにしました。

フィンランドはNATO=北大西洋条約機構への加盟のほか、アメリカとの防衛関係を強化しようとしていることへの報復としてロシアが意図的に多くの人を越境させ、混乱させようとしていると指摘。一方、ロシアはフィンランド側の主張について否定しています。