そして、繁殖力が強く拡散性のあるトコジラミ。専門家は、コロナ禍が明け、観光やビジネスの人流が復活した今、日本でのさらなる大発生に警鐘を鳴らしています。
兵庫医科大学皮膚科学 夏秋優 教授
「トコジラミの被害は一時的にちょっとこの3年間は少なかったんですけども、やはり旅行とかあるいはインバウンドの方も多くなったことで、トコジラミ被害はさらにまた増えてきていますので、おそらく日本でももう世界と同じようにこれからどんどん被害は増えると思います」
旅行先で被害を防ぐ対策や、日本に持ち込まない方法はあるのでしょうか。
兵庫医科大学皮膚科学 夏秋優 教授
「例えばカーテンだったり、それから畳であったり、柱の隙間だったりその黒いシミのような形で、血糞のあとが残るんですよね。この小さい点々とした黒いシミに相当する部分、これがトコジラミが生息していることを表す一つの証拠になります」

宿泊する室内にトコジラミ特有の黒いふん=血糞のような物がついていないかをまず確認する。
そして、衣類やキャリーケースに知らず知らずの間に紛れ込むため、荷物は床に無造作に置くのではなく、大きな袋などに入れてトコジラミの付着をブロックする対策などが有効だといいます。
兵庫医科大学皮膚科学 夏秋優 教授
「バッグとかスーツケース衣類などをお部屋の中に脱ぎ散らかさないということが、トコジラミを下手に持ち帰らない一つの大きな対策になります。そこら辺だけきっちり認識していれば、さほど過剰に恐れる必要はないかなと思っています」
また、引っ越しの際に使う荷物を入れる段ボールやレンタル家具などにくっついていて、家に入り込む可能性もあるのだそう。
繁殖力が強いトコジラミ。水際で防ぐことが大切です。