世界最悪の人道危機

2011年、中東で起こった民主化運動「アラブの春」で独裁政権が崩壊すると、その流れをくむ暫定政権と、「フーシ派」の間で内戦が勃発。

フーシ派が首都サヌアを制圧すると、暫定政権は南部の都市アデンに拠点を移しました。

この暫定政権を支援したのがサウジアラビアやUAE=アラブ首長国連邦などで、サウジが主導する連合軍はフーシ派を激しく空爆。

フーシ側もサウジの石油施設をミサイルで攻撃するなど、泥沼の紛争になっていました。

その影響で、人口3440万人ほどのイエメンで、国民の約35%が飢餓に陥るなど、「世界最悪の人道危機」に直面しています。

ただ今年(2023年)になり、中国の仲介でイランとサウジが外交関係を正常化したこともあり、紛争は小康状態になっています。