そして普段は公開されていない中丸地区、下丸地区に移動します。
こちらには現在の建築基準法では建てることができない木造4階建ての倉庫や、日本でここにしかない玉蜀黍(とうもろこし)小屋があります。



また本部事務所は120年前の1903(明治36)年の建設。今でも小岩井農場の事務所として使用されています。
そしてもう一か所離れた場所にあるのが・・・

(リポート)
「こちら天然冷蔵庫です。今回特別に開けてもらえるということで、中に入ってみたいと思います」

冷蔵庫の中は10度ほどで、外の気温に左右されず、安定しています。
(野沢 館長)
「バターなど乳製品を冷やしたものになります。中はレンガで固めてあって、廊下があって奥に部屋が3つある。昔の電気冷蔵庫が無かった時代に冷やすために作られたもので、上にかぶせてある土の力で保温されている状態になっていて、年間通して10度前後に保てるようになっている」
なお重要文化財の非公開エリアは、これまでツアーなどで見学することができましたが、現在ツアーは行われていません。
これは農場敷地内でクマの目撃情報が相次いだためです。
しかしすでに来年に向けて新しいツアーが企画されています。ツアーを企画している長瀬裕美さんです。
(小岩井農場財団 長瀬裕美さん)
「普段公開している上丸エリアに加えて非公開のエリアを見て回れるツアーを企画しています。小岩井農場の文化財はまだ(広く)知られていないところもあるので、みなさんに見ていただいて小岩井農場にある文化財を知っていただきたいと思います」

ツアーは春と秋の2回の開催を予定しているということです。
長い歴史を持ちながら現役で使われている生きた文化財も多い小岩井農場の建築物たち。機会をとらえてその魅力を堪能してはいかがでしょうか。
