「薬物依存」どう闘う 俳優・高知東生さんに聞く
小川彩佳キャスター:
高知さんは2016年に大麻および覚醒剤取締法違反などの罪で有罪判決を受けました。薬物依存からの回復に取り組み、執行猶予も明けた今は、啓発活動や同じ苦しみを抱えた方の支援をしています。

23ジャーナリスト 宮本晴代記者:
薬物事件全体で見ると、全体では減少傾向にあります。
ただ、大麻の検挙数を2022年で見ると10代(912人)と20代(2853人)が7割近くで、かなり若者に大麻が広がっているのがわかると思います。
薬物に手を出した きっかけは?
小川キャスター:
若い世代に検挙数が増えている大麻ですが、高知さんが最初に薬物に手を出してしまったのはいつですか?
俳優 高知東生さん:
20歳の時ですね。
小川キャスター:
それはどういったきっかけで?
高知さん:
僕自身で言うと、田舎から出てきて都会で成功したいと思いながら、自分にしてみたら学もなければ取り柄もない、そんなやつが成り上がりたいと思ったときに、ちょうど目の前に年齢があまり変わらない人でバリバリ仕事をして、金を稼いで、いい車に乗って、いい服を着て、いいものを食べてっていう人が現れたんですね。
僕はその人に憧れて、何とか情報を得たい、お金を稼ぐためにはどうすればいいか、そこで近寄ったときに仲間とお洒落に薬物を回し吸いしているところに出くわしました。
僕自身はそのコミュニティに入りたいと思っていたから、「やったことあるか」って聞かれて、やったことないのに強がって「やったことあるに決まってんじゃん」って言って、悪いことだとわかってるけど、自分もこの仲間に入れると思って喜んでやりました。それが僕のきっかけですね。

宮本記者:
自分ではいけないとわかっているけれども仲間の誘いは断りづらい、そういう心理も若いときならではだと思うんですけど。
高知さん:
「できない」って言うとチャンスは訪れないと思っていたんですね。だったら目の前に来たものに飛び込んでやろう、どこにチャンスが転がってるかわからないと考えていたんで、そういうふうになっちゃいましたけどね。