10月、浜松市南区で下校中の児童3人が巻き込まれ、うち1人が意識不明の重体となる事故がありました。
現場は歩道が狭く、地元の人たちが以前から危険を指摘していた通学路でした。
この事故を受け、SBSに「地元にも危険な通学路がある」という情報が寄せられました。
身近にある「危険な通学路」の現状を取材しました。
「危険な通学路」として、番組への調査依頼が届いたのは、静岡県掛川市南の県道「掛川大東線」と市道が交差する道。
実際の登校風景を見てみると。
<山口駿平記者>
「歩道のところは確かに狭そうですね」
掛川市立第一小学校に通う多くの児童にとっては通らざるを得ない道路で、毎日、100人ほどの児童が登下校で利用します。
この道の危険性を長年、訴えてきた守屋輝年雄さんです。
<掛川市南郷地区 守屋輝年雄区長会長>
「通学路の幅が狭いというところと、特に電柱があるもんだから非常に狭くなっているもんだから、特に雨の時なんかは非常に危ないですよ、傘さすと」
県道「掛川大東線」は、市街地につながる道で朝の通勤時間帯は交通量が一気に増します。
交通量に見合わず、歩道は狭く、最も狭いところでは幅80センチ程度しかありません。
<小学4年生>
「車が曲がってくるときに近くて怖いなと感じます。広くしてほしいと思います」
この通学路を使う子どもたちは「この道は怖い」と話しました。
<掛川市南郷地区 守屋輝年雄区長会長>
「我々としては今の通学路の幅、これを現状より拡幅してほしいということをお願いしています。とにかく事故が起きる前に事前に対応してもらいたいというのが一番の願いですね」
地元住民は長年、県や市に対して、歩道を広げるなど対策を講じるよう要望してきたと言い、2023年5月にも県に要望書を提出したばかりです。
対策は進んでいるのか。掛川大東線を管理する県に聞きました。
<静岡県袋井土木事務所掛川支所 増田佳浩班長>
Q.整備に関する話は進んでいる?
「事業としてはまだ全然進んでいない。現在の状況としては地元の声も強いので、どんなことができるのかというのを模索しているという感じです」
「対応を模索中」と回答した静岡県。
SBSが過去の資料を調べてみると、12年前に地元住民が行政に対して、この通学路の危険性を指摘していました。
10年以上も前から「危険な通学路」として認識されながら、根本的な対策はとられてきませんでした。
身近にある「危険な通学路」。
取材を続けると「何か」が起きないと解決策が講じられない現状が見えてきました。
<山口駿平記者>
「悲惨な事故を受け、改修した道路がお隣、菊川市にあります。こちらは2年前、小学生5人が重軽傷を負う事故があった現場です」
2021年12月、菊川市本所の市道で集団登校中の六郷小学校の児童5人が車にはねられ、重軽傷を負いました。
地元住民によりますと、ここも以前から危険が指摘されていた通学路でしたが対策が取られることはなく、事故が起きた後、行政や警察が車の通行を規制するなどの対策を講じました。
<近くに住む人>
「車の通りも激しいので、何とかならんのかという話は昔からあったんですよ。(事故が)起こる前に(対策を)やってもらえればそれが良かったですね」
調査依頼を受けて取材をした掛川市の「危険な通学路」について、11月20日、動きがありました。
<掛川市南郷地区 守屋輝年雄区長会長>
「実現可能な図面とか日程計画、これをお示ししてくれれば、ありがたいなと思うんですけど」
通学路の危険を訴えてきた守屋さんは20日、県や掛川市の職員と膝を突き合わせました。
その場で行政側が地元に対して歩道を広げる案などを示しました。
<掛川市南郷地区 守屋輝年雄区長会長>
「当初我々が要望した含有された形で案を出して頂いた。私も5年以上関わっていますけど、やっと動き始めたなという気がしています」
<掛川市都市建設部 浦山直己参与>
Q.これだけ時間がかかってしまうのはどういう理由がある?
「なかなか用地買収が伴う根本的な歩道の改修だとかそういったものも金額的な面もありますし、土地所有者との同意も必要になりますので、なかなか一朝一夕ではいかないということで」
掛川市の通学路については一歩前進したという事になると思いますが、行政は予算から組む必要があり、場合によっては土地所有者との交渉なども生じる為、簡単には解決できない行政側の実状も取材を通じて見えてきました。
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