かつて、流行の発信地だった新潟市 中央区の『西堀ローサ』、今後どのような形になるのでしょうか。ローサを運営する新潟市の第三セクターが20日、会社を解散させる方針を決めました。

【記者リポート】
「午前10時過ぎの西堀ローサです。会社の今後の在り方を協議する臨時の株主総会が開かれます」

会社の株式を55%あまり保有している新潟市を含む株主ら、およそ13人が集まりました。

非公開で行われた総会の中で、株主の合意を得て会社を解散する方針を決めたということです。

【新潟地下開発 岡澤修 社長】
「テナントには退店をいただくというお願いになろうかと思います。『商店なくして商店街はない』と非常にお店の方々を大事にしてきました。なので今回本当に無念です」

「新潟地下開発」によりますと、新潟市から借り入れた9億円の返済は、2017年から返済が困難な状況に…。

返済の最終期限を再来年10月に控える中、新潟市と協議した結果、返済は厳しく会社を解散せざるを得ないという判断に至ったということです。

【新潟地下開発 岡澤修 社長】
「大和、ラフォーレ、三越と撤退が続きました。なかなか売り上げが伸びず、現在のような状況に至ったと」

西堀の地下空間について、22年度から内部で検討組織を設けて協議してきたという新潟市は…

Q「市として9億円貸付は?」
【新潟市経済部 中川高男 部長】
「これから会社側と協議していく。西堀ローサが終わりということではなくて、また別の形で新たなスタートができるのではないかということも踏まえて皆様と協議しながら進めていきたい」

解散の方針決定にローサに入るテナントは…

【西堀ローサで10年以上営業してきた ラビック 折笠雄司 代表】
「みんなに手伝ってもらってやってきたから…悲しいな。うちらやっている以上は、一生懸命やってたんですけれどね」

およそ30あるテナントへの説明は、21日に行われますが、新潟地下開発の岡澤社長は、報道陣の取材に対し「25年10月までに会社を解散し、その前に退店をお願いすることになる」と明かしました。

Q「一番望ましい形は?」
【ラビック 折笠雄司 代表】
「やっぱりこういう形(商業施設)で残って欲しいなと。かすかな希望がもしあるのであれば…そういう風に持って行ってほしい、新潟市には」

新潟市の中原市長は、『商業施設としての再生は厳しい』との認識を示していて、今後、市などがどのような方針を示すかが焦点となります。