特集です。高知の名物と言えばカツオなどの魚。一方、全国的には魚離れが課題となっています。魚のおいしさを広め、魚離れを食い止めたいと動画配信に取り組む小学生を取材しました。

高知県四万十市に住む高見栄志(たかみ・えいじ)くん、小学5年生。学校の休憩時間にはクラスメートと仲良くドッジボールで体を動かし、元気いっぱいです。

趣味は野球。毎日のように練習に励んでいます。そんな栄志くんにはもう一つの顔があります。インスタグラムで魚をさばく動画を投稿しているんです。その手つきは慣れたもの。

大きな魚を切り分け、みるみるうちに料理を作っていきます。この動画の再生回数は22万回以上。他にもたくさんの動画でいろいろな魚料理を発信し、ファンも着実に増えてきています。

動画の投稿を始めて2年半がたち、今では“マイ包丁”も持っています。

栄志くんの身長は140センチほどと、大きな魚を扱うのは簡単ではありません。
(父 恭平さん)
「皮引きやけん皮を引くがで。そうそう浮いてないでぴたっとひっつける」
時折アドバイスをするのは父の恭平(きょうへい)さん。飲食店を経営するお父さんは、栄志くんが目標とする“師匠”のひとりです。

(栄志くん)
「社長になってお店をいっぱい継ぎたいです」
近くの鮮魚店でさばき方を教えてもらうこともあるといい、たくさんの応援を受けています。この日は、脂の乗った大きなぶりに少し苦戦しながらも1時間ほどで完成。刺身にお寿司、しゃぶしゃぶと、旬のぶりをいろんな食べ方で楽しめるぶり尽くしのメニューです。

Q.このお魚で何作るかも栄志くんが考えるの?
(栄志くん)
「だいだいは考えます」
Q.何で勉強したの?
「本とかYouTubeとかで」

(父 恭平さん)
「自分は自分で大きく(お店を)やっていくって言ってたので期待してます。一番の応援団になりたい」
(母 友香さん)
「(動画投稿を始めて)明るくなったというかいきいきしてます。好きなことを楽しんでる。学校の勉強は全然しないですけど、魚のことは自分で進んで勉強もやってます」
(栄志くん)
「魚がちょっと生臭いけん刺身とかが食べられないという人がいます。みんなが魚が好きになってくれればいい」
