高齢化が進むこけし工人にとって頼もしい助っ人が集まりました。宮城県大崎市鳴子温泉で、ボランティアがこけしの材料となる木材を山林から運び出し、汗を流しました。
大崎市鳴子温泉の山林には地元大崎市や登米市などからボランティア16人が集まりました。
「生の木で重いので、できるだけ2人で1本みたいな感じで」

鳴子こけしの材料となるのは、樹齢25年から30年ほどの「ミズキ」の木です。
ボランティアは、鳴子こけしの工人でつくる組合が、作業の人手が足りないとして急きょ一般募集しました。

一緒に作業したこけし工人:
「切ったばかりの木は水分がいっぱい含んでいるので重い物。凄い戦力になるので大助かり」

ボランティアたちは、時折、小雨が降る天候のなか、長さ2メートルほどに切り出された木材を林道まで運んでいきました。
ボランティア:
「何か力になれることがあればと思って参加した。足元が悪くて滑りながらだったが貴重な体験ができて良かった」
「伝統品ということで、少しでも力になれればと思った。重いのから軽いのまで様々な木があって、これがこけしになると思い、ひとつひとつ丁寧に運ばせてもらった」

作業は、1時間半ほど行われ、参加したボランティア全員に記念品として、鳴子こけしが1本ずつ贈られました。
岡崎靖男さん:
「鳴子こけしは80パーセントがミズキ。白い木」

この道50年のこけし工人、岡崎靖男さん69歳。今回、ボランティアを募った組合の代表理事です。こけし工人の高齢化が進む中、木材の継続的な確保が課題だといいます。
こけし工人 岡崎靖男さん:
「私たちの体力では(木材を)出せないということで(ボランティアに)お願いした。木を伐採してから3年経つと使えなくなるので(一度に)いっぱい買うことができない。そこが難しいところ」

岡崎さんによりますと、昭和40年代におよそ80人いた鳴子こけしの工人は、30人以下まで減少し、ほとんどの人が60代後半を超えています。
こけし工人 岡崎靖男さん:
「若い人に入ってもらい、鳴子こけしの後継者として育ってもらい作っていく形しかない」
岡崎さんは、「後継者の育成に力を注ぎながら伝統こけしを後世に伝えていきたい」と話していました。
運び出した木材は、来年8月ごろまで乾燥させたあと、こけしづくりに使われるということです。














