およそ7000人が暮らす静岡県西伊豆町。この町で唯一の中学校となる西伊豆中学校には、学校では欠かせないあるものがなく、いま、生徒会が中心になって新しいプロジェクトに取り組んでいます。
西伊豆中学校の生徒総会です。生徒会が報告していたのが学校には、必ずあるはずのものについてです。
<西伊豆中学校 鈴木ことみ生徒会長>
「今まで愛唱歌について行ってきたことは、谷本さんへの依頼、5月17日に実際に打ち合わせを行い、愛唱歌を作りたい思いを伝えさせていただきました」
実はこの中学校には、まだ校歌がありません。2021年4月、旧西伊豆中と旧賀茂中が統合してスタートした西伊豆中学校。小学校との統合もさらに計画していて、小中一貫校になってから校歌を作る計画だからです。
<西伊豆中学校 鈴木ことみ生徒会長>
「卒業式とかそういった重要な行事の時にも、校歌といった歌がないまま終わってしまっていて、寂しさがあったので、みんなで作りたい」
校歌がないなら自分たちで作ろうと、生徒会が中心となり、校歌の代わりとなる「愛唱歌」を作ることにしました。
<鈴木ことみ生徒会長>
「全校生徒に各学級ごとにアンケートをとって、校歌に入れたいフレーズを決めたのですが、そのフレーズが『自然』『海』『ガーベラ』『夕陽』…」
会議で話していたのは、今回の愛唱歌を制作する谷本貴義さん。『ドラゴンボール改』など、テレビアニメの主題歌を多く手掛けるミュージシャンです。
<谷本貴義さん>
「生徒の皆さんとお話をした中で、すごく温かい雰囲気で海と自然が曲の中に盛り込まれていくんだろうなという雰囲気が何となくできました」
打ち合わせからおよそ1か月。谷本さんは西伊豆町を訪ね、生徒たちが育った町をめぐり、曲のイメージを膨らませます。
「こんにちは」
「よろしくお願いします」
生徒たちは少し緊張していましたが、曲に盛り込んでもらいたい思いなどをしっかり伝えました。
<鈴木ことみ生徒会長>
「『輝き続ける』は生徒会スローガンが『stay gold』なので、その意味が『輝き続ける』なので愛唱歌にも入れて、学校全体が向かっていけるような感じになってほしいという意味も込めて『輝き続ける』を入れてほしいです」
生徒の思いを受け止める谷本さんも愛唱歌のイメージをさらに膨らませます。
<谷本貴義さん>
「(みんなが)校歌を歌うことによって自分の気持ちを、学校で学んできたことや楽しかったこと、頑張ったことがきちんと歌を通じて、みんなと一緒に共有できる。歌の中から自分の声を通じて出てくるというのが校歌だと思っています。その辺を狙っていきたいと思っています」
<鈴木ことみ生徒会長>
「期待度はすごいあって、絶対に良い歌、校歌(愛唱歌)を作ってくださると思うので、本当に楽しみしかないと思っています。待ち遠しいです」
この「愛唱歌」は早ければ7月下旬には完成予定です。
注目の記事
「大人の財力で手に入れたい」シール集めは“リベンジ” 平成レトロ注目は「平成女児」【Nスタ解説】

「現金を使えない子が増えた」“新潟唯一の問屋”を継いだ駄菓子屋店主が日々感じる“現代の子ども”と時代を超えて続く“小さな社会” 新潟市秋葉区

「自分は小児性愛者、女の子にしか興味がない」 再婚相手の娘(8)とその友だち(7)2人に性加害 45歳の男は7年前にも同様の事件 事実上”野放し”に

「田舎の造園屋」が魂を込める“105万円の推し活” 同郷の横綱・大の里への愛があふれて社長は本場所の“懸賞金スポンサー入り”を決断

「お昼ごはん、何が食べたい?」と聞かれたら…どう答える?地雷ワードと神ワード 共働き世帯増も、家庭内の役割は変わらず?

「朝起き上がれない…」“なまけ” と誤解されやすい起立性調節障害 不登校の児童生徒の約4割が苦しむ 適切な理解と支援を
