インフルエンザの感染拡大が続いています。
10月23日~29日の1週間でも急激に増え、10週連続の増加となっています。
唾液の量で「かかりやすさ」に違い

インフルエンザの感染対策で注目されているのが「だ液」です。
2020年に花王が行った調査では、過去に風邪やインフルエンザにかかった回数などの基準からインフルエンザに「かかりやすい人」と「かかりにくい人」に分け、109人から唾液を採取したところ、インフルエンザに「かかりやすい人」の唾液の分泌量が少ないことが分かっています。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
唾液などの粘膜面での感染防御は、一番非特異的な免疫なんですけども、これが大事なんです。これが強い人は、例えばなかなか風邪をひかない、インフルエンザもなかなかならないということに繋がるわけですよね。
唾液が多いということは非常に有利です。
唾液を増やし、質を上げるには

唾液は、ウイルスや菌の増殖を抑える働きがあり、感染症予防に繋がります。
この働きを上げるためには、唾液の「量」と「質」が大切です。
◆唾液の「量」を確保する
唾液のほとんどの成分は水分なので、水分補給が大切です。
まとめてではなく、こまめに摂るのが良いとされています。
◆唾液の「質」を上げる
▼食物繊維を多く含む食材
▼発酵食品(ヨーグルトや納豆など)
の摂取が推奨されています。
コメンテーター 朝日奈央:
水分はお水が良いんですか?
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
水以外にお茶もいいです。カテキンは殺菌作用もありますし、水やお茶がいいと思います。
たまにはコーヒーもいいんですけど、コーヒーとか紅茶とか利尿効果のあるものは飲み過ぎずに、水分補給という意味では偏らない方がいいと思います。
恵俊彰:
唾液の「質」を上げるために、食物繊維がいいんですか?
伊藤院長:
はい。善玉菌を増やすというところに繋がるわけですけども、善玉菌のエサになる「酪酸菌」を増やすゴボウや玉ねぎやニンニク。
発酵食品は、納豆、キムチ、味噌、チーズ。
それからあとバナナや、海藻類。
こういったものが、体の中の、特に腸管の中の免役機能を高めます。
唾液にはIgAを始めとする免役の第一次防御の機能がありますから、そういった意味で唾液の質を上げると。
さらに、感染予防には口腔ケアも大事だといいます。
伊藤院長:
「雑菌を増やさない」ということも大事です。「歯磨きが有効」とも最近言われています。
歯周病菌がタンパク分解酵素の働きによりインフルエンザウイルスの体への侵入を助けてしまう。
そういう意味でも口腔内を綺麗にする、口腔ケアが大事だと言われています。
コメンテーター 杉浦太陽:
「腸内環境」と「水分」って、普段の食生活に直結してるってことですよね。
子どもの学校も、もう学級閉鎖・学年閉鎖になってきましたから、親の仕事でもありますね。
(ひるおび 2023年11月8日放送より)