“水力発電”と言えばダムに備え付けられた「大型のもの」を想像しますが、新潟県上越市柿崎区にある柿崎川浄水場には「小さな」水力発電がありました。

今回ご紹介するのは、さまざまな可能性を秘めた『マイクロ水力』や『小水力』と呼ばれる“発電所”です。

【DKーPower 安井義貴取締役】
「こちらにあります水力発電システムが、自然の高低差による落差を使って発電する発電所となっている」

小さな“箱”のような水力発電の発電機は、大坂の発電事業者「DKーPower(ディーケーパワー)」が設置しました。

柿崎川浄水場では、上流の柿崎川ダムから送られてくる水から、1日に2万立方mの水道水を柿崎・大潟・頸城地区などに供給していますが、この柿崎川ダムと浄水場との間には34.7mの高低差があります。
この高低差を利用して勢いよく水を流すことで、浄水場に設置したタービンを回して“発電”するというものです。

一般的に浄水場にとっては、高低差のある水路は水圧で設備に負担がかかるため、バルブでわざわざ水量を少なく調整します。
つまり、水流は未活用のエネルギー源だったのです。

【DKーPower 安井義貴取締役】
「未利用のエネルギーとして存在していた水力を使って、圧力を電気に変えながら流量制御を行うかたちで発電システムを構築している」