県外の専門家のアドバイスの元で開かれたこのイベントは、誰もがアートと出会える場所にしようという県立美術館のプロジェクトの一環で、2022年に続いて行われました。
全盲の女性:
「なにか(イベントが)ないとここまで来るというふうにならないので、すごく1年に1回、楽しみに来ています」

視覚障がいがある人:
「3人(の見える人に)ついていただいたんですが、三者三様で面白かったです」
案内役を務めた視覚に障がいがない人:
「見えない方との対話の中で一つの作品を掘り下げるという形。深堀りしていくと、こういう見方もあるのかというのが見えてきて、鑑賞の仕方が変わってくる」
障がい者向けの特別鑑賞のほか、視覚以外の感覚も使って楽しむ展示やワークショップ。
こうした取り組みで目指す「開かれた美術館」とは。

県立美術館・担当学芸員 青山由貴枝さん:
「障がいのある方ない方って言ってますけど、社会はそれだけでは区切れない。人種や国籍や個性いろんな違いがある。それをすべて無視しても作品の前では同じ立ち位置で、なんだろうこれ、とかこう書いてあるからこうじゃない?と話し合いができるのがアートの力だと思う。美術館がそうした社会の拠点になっていくような、いろんな人と出会う“核”になっていくことを目指したい」