それでも、京都外大西も粘ります。4回、ワンポイントで、エースの田中遥音投手を投入してピンチを脱出すると、2点目を許した5回途中からは、再び前日138球の熱投を見せた大黒柱をマウンドに送り込みます。「きょうは技術というより気持ち投げた」という田中投手。気迫の投球でこの後の大阪桐蔭に追加点を許しません。

 一方、6回以降も続投した森投手。「きょうは変化球のコントロールがよかったので、安心して投げることができた」というように、後半に入っても、ストライク先行の安定したピッチング。7回には、京都外大西の5番・相馬選手に12球粘られますが、三振で切り抜けて、7回を3安打9奪三振無失点。圧巻の内容でエースの平嶋桂知投手にマウンドを託します。

 しかし、ここから京都外大西が驚異の粘りを見せます。8回2アウト2塁から持田諒真選手の内野安打の間にピンチランナーの小笹誉晃選手がホームを陥れる好走塁で1点を返すと、9回は2アウトからヒットとフォアボールで満塁のチャンスをつくります。1打逆転の場面で、バッターボックスにはピンチヒッターの鈴木雄仁選手。粘りに粘ってフルカウントまで待ちこみますが、最後は平嶋投手の落ち着いたピッチングの前にサードフライに打ち取られてゲームセット。京都外大西の勝利への執念もあと一歩及ばず、大阪桐蔭が2対1で逃げ切って、秋の近畿大会、史上初の3連覇を果たしました。