米中両政府は東シナ海や南シナ海の情勢について協議する会合を初めて開きました。対話を通じ、緊張緩和を模索する狙いがあるものとみられます。

中国メディアによりますと、米中両政府は3日、北京で東シナ海や南シナ海など、海洋問題を協議する初めての会合を開きました。

この中で、中国外務省国境海事局の洪亮事務局長は「アメリカが軍事配備を拡大していること」や、フィリピンなどを念頭に「南シナ海での挑発行為を行っている国をアメリカが支援していることに深刻な懸念を表明した」としています。

そのうえで、アメリカに対し「中国の領土主権と海洋権益を尊重し、干渉をやめ、地域の平和と安定のため建設的な役割を果たすよう求めた」としています。

一方で「両国は率直かつ建設的な意見交換を行った」ともしており、「誤解と誤算を避け、互恵関係を模索するために対話と意思疎通を強化すべきだ」と強調しています。

米中両政府は今月中旬に行われるAPEC=アジア太平洋経済協力会議で首脳会談を行う予定で、対話を通じ、米中対立が激しさを増す東シナ海や南シナ海での緊張を緩和させたい狙いもあるものとみられます。