浄水場喪失からのドキュメント…。西日本豪雨から5年。関係者たちの証言から災害の記憶を辿った。(前編後編)のうち前編

『叩きつけるような雨の音で目が覚めたのは平成30年(2018年)7月7日の土曜日、確か午前6時過ぎ頃だったと思います。(中略)家の前の市道はまるで川です。これまで見たことが無い光景です。』

2022年11月に出版された1冊の本。『手記 ちいさな道標 平成30年7月豪雨 浄水場喪失からのドキュメント』(水道産業新聞社)

“平成最悪の豪雨災害”とも言われる2018年の「西日本豪雨」。災害関連死を含めて13人が亡くなった愛媛県宇和島市では、大雨による土石流で浄水場が壊滅的な被害を受け、住民たちは1か月余りにわたる大規模な断水に苦しめられた。