災害級の猛暑にも負けない! 暑さに強いコシヒカリの開発を

新潟大学農学部 三ツ井敏明 教授(新潟・中央区 9月)
「新潟県一丸となってですね、この本当に災害級の気候変動に対応するように対応していかなければならない」

そのひとつが、新潟大学農学部の三ツ井敏明教授らがおよそ20年かけて開発した「新大コシヒカリ」です。コメの「白濁化」の研究中に発見した「コシヒカリの突然変異体」。これに着目して開発した新しいコシヒカリです。

この夏の猛暑にも一定の強さを発揮しました。

新潟大学農学部 三ツ井敏明 教授(新潟・刈羽村 9月)
「収量的にはいいかなと、ちょっと期待をしています」

一般的なコシヒカリの稲が暑さで倒れかけているのに対して、「新大コシヒカリ」は、しっかりと立っています。

品質検査の結果が出るのはこれからですが、三ツ井教授は「何とか踏ん張った」とみています。

一方、新潟県の研究所は別のアプローチで暑さに強いコシヒカリの開発を進めています。

いもち病に強く県内で最も多く栽培されている「コシヒカリBL」という品種に、高温に強い遺伝子を持つコメをかけ合わせる研究です。

用いられているのがDNAの解析技術です。

新潟県農業総合研究所 アグリ・フーズバイオ研究部 白矢武士 主任研究員(新潟・長岡市 6月)
「DNAを比較しながら、高温に強い配列というものを見出そうという形で研究を進めています」

さらに、温室で栽培し効率的に交配を繰り返すことで15年ほどかかる開発期間の短縮を目指します。

新潟県農業総合研究所 アグリ・フーズバイオ研究部 白矢武士 主任研究員(23日)
「今年の暑さは災害に匹敵するような異常な高温だったかと思います。今後も起こり得ると考えて、品種開発を進めていきたいなと考えています」

さらなる気候変動も見据え、ブランド米を守るための挑戦が続きます。