波多社長に、クマが撮影された場所に案内してもらいました。

波多巌木工所・波多雅一社長:
「おもちゃなんですけど、結構大きな音する。鳴らしますね」(パン、パン)


現場近くで作業する波多社長や社員は、おもちゃの火薬銃を持って警戒しながら近づくことにしています。

波多巌木工所・波多雅一社長:
「ここです。カメラがそこにあります」

クマが出たのは、木工所の隅にある資材置き場です。動くものに反応して作動する「監視カメラ」がその姿を捉えました。

カメラのすぐ上には、クマが食べていたクルミの木が。

波多社長:「クルミが落ちてなくなるので、
      いつも不思議だなと思っていて」
記者:  「それでカメラを設置した?」
波多社長:「そうなんです。そしたら‟サファリパーク”だった」


社長の波多さんは2年前、落ちたクルミがなくなっていくのを不審に思い、木の下にカメラを設置。するとカメラには、タヌキやキツネ、アナグマなど様々な動物の姿が映っていたのです。

クマも2年前の2021年10月、一度だけ映っていたといいますが、2022年は全く映っていませんでした。

クマが撮影された資材置き場の近くには、小矢部川が流れています。周囲はやぶに覆われ、柿の木にはクマとみられる爪痕や柿の実を食べた痕跡も残っていました。

波多さんは、カメラにクマが映っていた朝と夕方の時間帯は、仕事でも徒歩で出歩かないよう、社員に警戒を求めています。

波多巌木工所・波多雅一社長:
「いやー怖いですよ。社員さん含め近所の方も危ないので、カメラの映像を見て、できるだけクマの被害にあわないようにしていただけたら」

南砺市は、波多さんから動画の提供を受け、ホームページ上で公開していて、クマの目撃や痕跡を見つけたら必ず市か警察まで通報するよう呼びかけています。