野球をやっている人たちは「諦めないでほしい」

--そもそも、なぜ熊本に移住を?
川崎のぼるさん「50過ぎてから、のんびりすごせるところにいつか住みたいと思っていた。60過ぎて妻の故郷である熊本にやってきた。知り合いがいるところが何かと安心だし、僕にとっては大幸運だったなと」
--今のマンガ界に何か物申すことは?
川崎さん「マンガ業界は絵も技術も進化に進化を続けてきた。テーマも幅広い分野にわたっている。僕の頃だったら考えられない。だからこそ世界が認めた、もはや日本の文化。もし連載になってもみんなと肩を並べて描けるのかどうか疑問。全然言うことはないですね」

--前から聞きたかったのですが、好きなプロ野球の球団は?
川崎さん「こんな言い方をしたら逃げるみたいでいやなんだけど、毎年応援しているチームは変わる。だけど根本的には巨人が好きかな。でも今年は阪神。だいたい巨人か阪神(笑)だけど、好きな選手が居たらまたほかのチームを応援することもある。(熊本出身の)ヤクルト村上くんなんか打席に出てきたら『打ってくれ』と思うし」
--ドラフト会議もありました。「巨人の星」にあこがれた野球少年たちに一言を。
川崎さん「ドラフトは運不運もあるしね、ENEOSの渡会くん(競合の末、横浜DeNAが1位指名)なんか高校卒業時、指名漏れだった。それから奮起して、今回1位指名。努力の賜物だし、なにくそという気もあったんだろう。だから、野球をやっている人たちは諦めないでほしい。努力してやっていると他の道が見えてくることもある。それで成功した人もいる。でも諦めずにやり続けた人だけがはじめて、いろんな運がつかめる、いろんな道が広がるんじゃないかな」

--今後こういう作品だったら書いてみたいなものはありますか?
川崎さん「そんなに欲はない。ただハートに響くような作品を書きたいと思い続けてきた。お酒を飲みながら『いい話だな』と読みながら思える『大人の絵本』を描いてみたい」














