この頃は朝夕、冷え込むようになってきました。寒くなってくると石油ストーブやファンヒーターの出番となりますが、シーズン初めの11月から事故が増加するため製品の事故調査を行う独立行政法人は使用する際の注意を呼びかけています。
石油ストーブを使おうとカートリッジタンクに灯油を給油し、本体にセットしようとした瞬間・・・給油口のフタがしっかり閉まっていなかったことで灯油が漏れ引火しました。

工業製品の品質評価などを行うNITE=製品評価技術基盤機構によりますと、石油ストーブなどによる事故は2022年度までの5年間で269件起きていて、そのうち死亡事故は47件にのぼります。また、寒くなり始める11月から事故が多くなるということです。
原因別にみると"給油口の閉め忘れ"や"灯油と間違えてガソリンを給油する"など不注意や誤った使用方法が49%と全体の半数近くを占めています。また、年代別の件数は70代と80歳以上で131件と高齢者の事故がおよそ5割を占めています。

NITEは石油ストーブの事故を防ぐために5つのポイントをあげています。
「ほこりが溜まっていたら掃除をする」「燃焼筒などの取り付け状態を確認」
「昨シーズンの灯油は使わない」「給油口のフタをしっかり閉める」
「周囲の物や壁から十分な距離をとる」
これらの確認を行ったうえでそれぞれの機器に記載された使用上の注意を守ることが重要です。日本ガス石油機器工業会によりますと、石油ストーブやファンヒーターの買い替えの目安は8年ということです。あくまでも目安ですので、使用中に正しく動作しなかったり不調が見られたりした場合には点検や買い替えをする必要があります。