日が落ちて暗くなる時間帯が帰宅時間に重なる秋は、人身事故が特に多くなる時期。
気づかないうちに“視力が低下”していることが原因の一つだと言います。
事故に巻き込まれないためにはどうしたらいいのか?
[交通事故に詳しい]中島博史氏と[視覚と交通安全に詳しい]北里大学の川守田拓志准教授に聞きました。

秋の夕暮れは死亡事故件数が1年で一番多い


薄暮時間帯とは、日没時刻の前後1時間のことを指す(警察庁HPより)

◆一日の中で午後5時台~午後7時台に死亡事故件数が多くなっている。

◆月別では1年の中で10月~12月の薄暮時間帯が特に死亡事故が多くなっている。

北里大学医療衛生学部 川守田 拓志准教授:
薄暮時間帯は周囲の視界が徐々に悪くなり、車・自転車・歩行者がお互いを認識するのに遅れが出てくる時間。視力検査をすれば2段階ぐらい下がる可能性があります。

交通事故鑑定ラプター所長 中島 博史氏:
明るい時は視覚細胞を全部使って色の区別ができるが、暗くなってくるとその一部で見ることになるのでどうしてもコントラストが認識しづらくなる。さらに夕方の時間帯は車や自転車、徒歩で移動する時間に重なるので必然的に事故も多くなってしまう

タクシードライバーが薄暮時間帯に“ヒヤリ”としたこと

ドライバー歴10年:
暗くなり始めた時が一番怖い。ドライバーを10年やっているが、薄暮の時間が危ないということは昔から言われている。「午後4時にはライトをつけろ」と言っている。

ドライバー歴10か月:
サイドミラーに映りにくい(見えにくい)のでヒヤッとすることがある。

薄暮時間帯で危険なことは…
◆背後から近づく自転車は見えにくい
◆無灯火の車→事故につながる可能性が大きくなる

交通事故鑑定ラプター所長 中島 博史氏:
ライトをつけることは自分が見るところを照らすだけではなく、他の人に「自分がここにいますよ」と知らせる意味もあります。だからまだ見えるうちでもヘッドライトをつけることで早く発見してもらえるようにすることが大事ですね。

恵俊彰:
ヘッドライトはオートにしちゃってます。だから夜になったら勝手に明かりがつくように車の判断に委ねちゃってますけど…

中島 博史氏:
オートライトは人間の目で暗くなるという感覚より早くつくようになっています。

コメンテーター 眞鍋かをり:
私、オートライトしか使ったことがないので自分で(つけるタイミング)どうしていいかわからなくてどうしようと思っていたんですけど、そのままで大丈夫なんですね。

中島 博史氏:
今のオートライトはそこまで考慮されて早めに点灯するので心配ないです。