■陸上・リポビタン Sports MIDDLE DISTANCE CIRCUIT in Tokyo 2023 (21日、駒沢オリンピック公園総合運動場)

GP女子1000m(賞金100万円)に出場した田中希実(24、New Balance)が2分39秒49で優勝した。

500mを過ぎてトップに出ると、ラスト1周から得意のスパート。2番手の木村友香(28、積水化学)らを突き離し、2分40秒を切る好タイムでフィニッシュした。1000mの日本記録は22年6月に田中がマークした2分37秒33。

前日は女子800mに出場し、2分04秒87で優勝。アップ中に右膝の違和感を感じたという田中は、1000mの出場については「このあと考えたい」と話していた。

1000mのレース後、「疲れもあって身体は思うように動かない部分もあって。その中でも勝てたのは収穫だったかなと。ラスト500mあたりから加速して、200mからさらに加速しないと世界では勝てないので、苦しさに負けない走りができたのは良かった」と振り返った。

足の状態について「レース中に違和感が出るのはなかなかないこと。そこで無理するまではいかなくても、いったん無視して(昨日)走り切った。そこでいい感じに筋肉がほぐれて、そのあとにぶり返すこともなく今日は出場しようと。いまも大丈夫そうなので」と語った。

さらに「今シーズンは浮き沈みが激しかった。悪いときもこだわるというか、良いときは悪かったときの分を何倍にして返すというこだわりが、今シーズンは学べたかなと。(このあと)11月いっぱいは休むつもりでいます」とした。

また、今大会の賞金(100万円)の使い道を聞かれると「今年は初めてノン・ストップ・プロジェクト(次世代のアスリートたちに向けたプロジェクト)を実際に運行していくので、今年の取り組みが成功して来年も続けるとなった場合、今回勝てた分を使っていけたらなと思います」と話した。