「恐怖で動けなくなった」怖さで拒絶できず悪循環

自宅や学校などで繰り返し強要され、高圧的な口調や態度が怖くなり断れなくなったと話します。

(10代の女性)
「別れたいというふうに言ったことがあるんですけど、そうなると夜中とかでも電話をしてきて、『別れるなら死ぬぞ』ということも言われて、もう私が我慢するしかないのかな…と」

男女間のDVには、こんなサイクルがあると考えられています。
加害側がイライラして高圧的になる「緊張期」。
そして暴力や性行為の強要などが起こる「爆発期」。
その後、加害側が謝って優しくなる「解放期(ハネムーン期)」に。

ここで、被害側が相手を信頼したいという気持ちから受け入れてしまい、また緊張・爆発を繰り返す。
この悪循環が続くうちに、被害側も逃げたり強く拒絶したりすることが出来なくなっていくのです。

(10代の女性)
「そこで私が怖くても、やめてって言ったり無理矢理にでも逃げたら良かったのかなって、今になったら思うんですけど。そのときはその行動はできなくて。恐怖で動けなくなったという感覚が近い」

女性は、相手が会話の内容などを仲間内で共有していたことを知って、怖くて学校に行けなくなり両親に打ち明けました。

(女性の母親)
「生きた心地がしないというか…本当にこれが娘の身の上に起こったのかと、最初理解ができなかった」