日本とベトナムの外交関係の樹立から今年で50周年です。
10月、著しく経済発展している現地を取材しました。
今回はその中で見えた、格差の現実と山梨にも通じる社会問題を考えます。
〈経済発展するベトナム 外国人技能実習の課題 前編/後編の前編〉

浅川博仁記者:
経済発展を遂げているベトナム。ご覧のように都市部には高層マンションが多く建ち並んでいます。

貿易の自由化や外国企業の参入で、近年著しい経済発展をしているベトナム。

経済の中心にあるホーチミン都市部には、5つ星ホテルなどが入る東南アジアで最高層のビルが建ち、建設中の高層マンションが目立ちます。
ですが…富裕層が暮らす高層マンションのすぐそばに、貧困層が暮らす地域があります。

浅川記者:
ホーチミンの中心から車で15分ほど離れた住宅街です。こちらは貧困層の方が住んでいる地区ということなんですけども、見てみますとこちら住宅の横には、トイレが雑多に積まれていますね。さらにこちらを見てみますと、建設の足場みたいなものが乱雑に積まれています。

ベトナム統計総局によりますと、去年の1人当たりの月間平均所得は日本円で約2万8500円です。
10年前と比較すると2倍以上になっていて、経済の発展が所得の増加に現れています。
その一方で、経済格差があるのが現状です。

全体を5段階に分けた所得の統計では、高所得者層と低所得者層で7倍以上の開きがあります。