■プロ野球CSファイナルステージ・第1戦 阪神 4-1 広島(18日・甲子園)

阪神は甲子園で初開催となったCSファイナルの初戦で、ファーストステージ突破の広島に逆転勝利。先発の村上頌樹(25)が自ら勝ち越しタイムリーを放つなど投打での活躍をみせ、中盤逆転に成功した。

18年ぶりにリーグ優勝を果たしたチームは、ファイナルSではアドバンテージの1勝があるため、残り5戦で2勝するか1勝1分で9年ぶりの日本シリーズ進出が決まる。

初のCSマウンドとなった先発・村上。プロ3年目の今季は、4月22日の中日戦でプロ初勝利を完封で飾るなど10勝(6敗)をマークし、最優秀防御率(1.75)のタイトルを獲得。この日も序盤から安定した投球が光り、先制点を許すが6回101球を投げ、3安打1失点(自責1)、奪三振6の好投。さらに打者としてCSの舞台で“プロ初打点&初長打”をマークするなど、チームの快勝に貢献した。

第2戦の先発は阪神が伊藤将司(27)、広島は大瀬良大地(32)がマウンドに上がる。

◆先制点許すも森下同点アーチから反撃

村上の立ち上がりは、2死から小園に四球を与えたが西川を遊ゴロ。2回は秋山を空振り三振に仕留めると、坂倉にヒットを許すが後続を抑えた。3回は2死で野間に四球を許すも盗塁死。だが4回、先頭・小園にライトフェンス直撃の3ベースヒットを打たれると、西川を空振り三振に抑えるが、続く秋山の犠飛で先制点を奪われた。

打線は広島・先発の九里に対し、1回は2死からルーキー森下翔太(23)が三塁線を破る2ベースヒットで出塁するが、大山悠輔(28)が投ゴロ。2回は佐藤輝明(24)が外角低めの球を打ち上げ中飛に倒れるなど3者凡退、3回も3人で抑えられた。

1点を追う4回は中野拓夢(27)が二ゴロに倒れるも、続く森下がレフトスタンドへ同点本塁打を放ち、新人としては17年大山以来のCSアーチとなった。

試合が振り出しとなり、5回の村上は、先頭・田中にヒットを許し、1死から九里の送りバント、菊池への四球で2死一・二塁とするが、野間を遊直でピンチを防いだ。

打線は直後の5回、1死で坂本誠志郎(29)が死球を受けると、木浪聖也(29)がライトへのヒットで一・三塁のチャンス。ここで先発・村上が初球からバットを降り、ライト線を破るタイムリー2ベースを放って2-1と勝ち越し。さらに近本光司(28)がセンターへの連続タイムリーで、村上も生還し4-1とリードを広げた。

リードする展開となり、村上は6回、3番の小園からクリーンナップを3人で抑えマウンドを降りた。リリーフ陣は7回・桐敷拓馬(24)が3者三振のパーフェクト投球。8回は石井大智(26)が代打・松山、菊池を打ち取り、代わった島本浩也(30)が野間を二ゴロで退ける。9回は守護神・岩崎優(32)がマウンドへ。先頭の小園にヒットを許すが、西川を空振り三振、秋山も空振り三振。最後は代打・上本を見逃しの三振に仕留め、チームはファイナルステージ初戦を白星で飾った。