与党は、あすにも物価高などに対応するための経済対策について政府に提言を行います。買い物ポイントの付与や所得税の減税などを求める声が上がっていますが、専門家からはその効果を疑問視する声が上がっています。
きょう都内のスーパーマーケットを視察した岸田総理。そこで目にしたのは“値上げの現状”です。
岸田総理
「エネルギー危機、食糧危機、世界中で上がっている物価高と酷暑、野菜はそこが(価格の影響に)加わってるんですね」
物価高などに対応するため、政府は今月、経済対策をとりまとめますが、公明党からは買い物をした分、ポイントを還元するための地方交付金の増額などを求める声が上がっています。岸田総理も地域の実情に応じたニーズに対応するため、地方交付金を追加するよう指示する考えを示しました。
さらに、新たな経済対策をめぐり、岸田総理がアピールするのが、“税収増の国民への還元”。中でも注目されているのが「減税」です。
岸田総理(9月25日)
「成長力強化に向けて、賃上げ税制のこの減税制度の強化」
その減税する項目として与党内から声が上がったのが、“所得税”です。
自民党 世耕弘成 参院幹事長(10日)
「所得税を減税して、勤労者の手取りを増やしていく」
公明党 山口那津男 代表(12日)
「納税者に対する還元という視点から所得税の減税。そうした取り組み等を考えていきたい」
ただ、所得税の減税はかえって物価高につながる可能性があると専門家は指摘します。
明治安田総合研究所 小玉祐一フェローチーフエコノミスト
「所得税を減税して、需要をより増やしていこうとする政策ですから、逆にインフレは加速する可能性が出てくる」
さらに、国の借金が増え続ける中、税収の増加分を還元していては、財政再建は永遠に出来ないと指摘します。
明治安田総合研究所 小玉祐一フェローチーフエコノミスト
「岸田総理は税収増分を国民に還元するという言い方をしているわけですけど、言ってみれば、意味不明なレトリック(言い回し)なんですよね。歳出増の流れが既に決まっている中で、将来的な財政計画の議論が何もないまま、減税や歳出減の話が先行して出てくることには違和感を禁じ得ない」
それでも、与党内から「減税」を求める声が上がるのは、次の衆院選を見据えたものとの見方も出ています。
明治安田総合研究所 小玉祐一フェローチーフエコノミスト
「平均的な国民の意見としては、何らかの減税があれば喜ぶということになるんだと思いますけど。減税することで逆にインフレが加速するようなことになれば、これは逆に国民の不満がたまる可能性がありますよね」
政府は、あすにも提出される自民・公明両党の提言を受け、今月中に経済対策をとりまとめる方針ですが、真に必要な経済対策となるのでしょうか。
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