海岸のゴミのほとんどが自分たちの身近なところから出ていたと知って、“海のない町”南砺市の児童たちは。

男子児童:
「ゴミは大体外国に流れ着いていると思っていたので、富山県民として富山の海岸を守っていくためにも気をつけないとと思った」
女子児童:
「自分の身近に川があったので、そこに何か落ちていたら自分のじゃなくても拾ったり、自分はもちろん捨てないようにしようと思った」

六渡寺海岸の地元自治会長を務め、引退後も清掃活動を続ける境信誓さんは2021年の講演で「六渡寺海岸の問題は地元射水市の問題だけでなく、これをモデルケースとして県全体の問題として捉えてほしい」という趣旨の話をしています。六渡寺海岸は、周辺の風向きや波消しブロックの影響で主に小矢部川から流れ出たゴミが集まりやすいということもわかっていて、その小矢部川と庄川の流域には、南砺市のほか人口の多い高岡市、小矢部市も含まれています。

10年以上前に、境さんが始めた海岸のゴミ拾いは当初は年間100人ほどの参加でしたが、地元の学校や企業に広がり、いまでは年間3000人近くの人が参加。100トン以上のゴミが回収されているといいます。“汚名”を着せられた地元の砂浜。境さんは2021年の講演のなかで「子どもたちが泳ぎにいけるきれいな海岸にしたい」と力強く話していました。