アメリカのバイデン大統領は次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素の普及を進めるため、国内の水素の製造拠点に70億ドル=およそ1兆円を投資する計画を発表しました。

アメリカ バイデン大統領
「この国の歴史上最大の先進製造業への投資を発表します。クリーンな水素に70億ドルを連邦政府が投資し、民間の400億ドルの投資を呼び込みます」

アメリカのバイデン大統領は13日、連邦政府が国内の7か所の水素の製造拠点に70億ドル=およそ1兆円を投資すると発表しました。

政府の投資が呼び水となって民間の投資も集まり、官民合わせて500億ドル=およそ7兆5000億円の投資が集まるとの見込みも示しています。

水素は燃焼しても二酸化炭素を排出しない次世代のクリーンエネルギーとして注目されていますが、現時点では製造にかかるコストが高く、輸送も難しいなど普及に向けた課題も多く指摘されています。

バイデン政権は政府の補助によって民間企業の動きを後押しし、各国に先駆けて水素の利活用を進めたい考えで、2030年に年間1000万トンの生産を目指します。また、水素への巨額の投資は雇用の創出や地域経済の活性化につながるとしていて、バイデン大統領は来年の大統領選挙に向けたアピール材料としていく考えです。