金沢市が主催する泉鏡花(いずみきょうか)文学賞の最終選考がきのう夕方行われ、北村 薫さんと朝比奈 秋さんの2人に決まりました。
北村 薫さんの「水 本の小説」は7篇からなる短篇集で、最後の表題作「水」は金沢が舞台。三文豪の一人、徳田秋声を評価し、金沢が文学の町であることを示しています。
北村 薫さん
「予期していなかったことのなので大変驚き、中学高校から敬愛していた泉鏡花の名前を冠する賞なので大変うれしく思う」
また、朝比奈 秋さんの「あなたの燃える左手で」は日本人のアサトが誤診で切断され他人の左手を移殖される物語がロシアとウクライナの領土問題と複雑に重なり合います。
朝比奈 秋さん
「国境の感覚だったり、日本の島国の特殊性だったり。相手を受け入れることだったり、自我を守る自分を守ると言う事の大変さをかみしめながら書いた」
泉鏡花文学賞の授賞式は、11月11日に金沢市民芸術村で行われます