イスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃では、多くの外国人も犠牲になっています。こうしたなか、現地から退避したタイ人の労働者たちが12日、帰国しました。

記者
「イスラエルから避難した人たちがタイに帰国しました。ハマスの攻撃で負傷した人もいます。皆さん疲れも見えますが、安堵の表情です」

首都バンコク近郊の空港には12日、41人のタイ人を乗せた民間航空機が到着しました。

タイ外務省によりますと、パレスチナ自治区のガザを実効支配するハマスのイスラエル攻撃では、現地で働くタイ人21人が死亡し、14人がけがをしました。

ハマスの戦闘員に足を撃たれたという男性は。

負傷した男性
「私は(車の)窓ガラス越しに撃たれ、友人は顎を撃たれた。(ハマスは)容赦なく銃を撃ちまくり、もう生きられないと思った」

また、16人が人質として連れ去られたとみられています。

ハマスの襲撃から逃れた男性
「私の同僚は工場に隠れようとしたが、(戦闘員に)人質に取られた。私は森の中に逃げ込んだ。生きるか死ぬかの状況で怖かった」

イスラエルからは、タイの出稼ぎ労働者ら6000人近くが帰国を希望していて、タイ政府は今後、軍用機も使って順次退避させる方針です。

ハマスの攻撃では、ほかにもアメリカやフランスなど20か国以上の外国人の死傷者や行方不明者が出ていますが、日本人の被害は確認されていないということです。