夏の暑さの影響ヒメマスにも…
大雨と猛暑によるプランクトンの減少が関係か…

この原因について十和田湖増殖漁業協同組合は2022年8月の大雨による湖への土砂の流入と、この夏の猛暑で水温が高くなったことでヒメマスのエサとなるプランクトンが減少したことが関係しているとみています。

十和田湖増殖漁業協同組合小林義美組合長
「プランクトンが出ないことによって昨年放流した稚魚5グラムサイズのものを放流していますが、その魚が食べるえさがなくて途中で弱ってしまい、いまの不漁に続いているのかなと」

漁協は秋田県の水産振興センターと共同で2か月に一度、プランクトンの調査を行っています。その結果、ヒメマスの漁場では2022年の大雨の直前の8月3日と2023年10月4日で比較してみるとプランクトンがほとんどいなくなっていることがわかります。ただ、水温が比較的低い湖の深い部分では生息が確認されました。

十和田湖増殖漁業協同組合 小林義美組合長
「これは10月に採取したものだが、若干プランクトンがでてきているのでまずはひと安心。だけれども網を入れるには難しい深さ。上の方はあまりにも湖の水温が高くてプランクトンが非常に住みにくい環境になっているのかな」

漁協は安定供給に向けて禁漁区域の範囲を広げ、漁ができる期間を11月23日から18日早めて11月5日で打ち切るといった対策をとり2024年以降の安定生産につなげようと必死です。

十和田湖増殖漁業協同組合 小林義美組合長
「元の十和田湖のようにどこに網をかけても魚が捕れるよという環境に戻すためにも、まずは来年放流する魚を確保することに重点をおいています。このことを観光協会の皆さんにも観光客のみなさんにもわかってもらえればありがたい」