例えばこちらの、宇宙に浮かぶ『水の惑星』。
広大な海の中で様々な形で人々を魅了する「波」を手織りで表現した作品です。

いま新潟市で、「新潟の波や風」を“手織り”で表現する日展作家、弥彦村在住の川崎久美子さん(67歳)のアート展が開かれています。
「波をずっと見ているとすごく不思議で…。同じ形がないので、流れますよね。…ほとんど人生と一緒かなみたいな」
新潟県内の寺泊、間瀬、越前浜などで“波”を見つめつづけた川崎さんは、『風を織る 波を織る 時を織る』をテーマにした作品をつくってきました。
「“波”を織っているんですけれど、“風”を感じていただけたらいいなって」
こちらは、縦2m×横4mにわたる手織りの大作。
立体的で力強い波に圧倒されます。

波の表情を細かく表現するため、6本もの毛糸を組み合わせて編んでいるのですが、制作は1日に3cmほどのスピードだということで、長いものでは4か月ほどをかけて編み続けるそうです。
「作品と対峙して、これまで自分が出会ってきた様々なことを思い返してみたり、これからこうしようとか思ってくれたら、すごく幸せだなと思います」

見応えのある作品21点が展示されている『水の惑星~川崎久美子~織アート展』は、新潟市中央区の知足美術館で12月7日まで開かれます。