イスラエルとイスラム組織「ハマス」の間で続く戦闘。ハマスの襲撃を受けた野外音楽祭に参加していたイスラエルの女性がJNNの取材に応じ、多くの犠牲者が出た現場で冷蔵庫に6時間半潜み生き延びた、恐怖の状況を証言しました。
7日、イスラエル南部で開かれた野外音楽祭。数千人が参加したとみられますが。
音楽は止まり、銃撃音が聞こえてきました。
エリノー・ゲンバリアンさん
「私は冷蔵庫の中に隠れています。そこら中で銃撃戦となっています」
恐怖の中、状況を記録するエリノー・ゲンバリアンさん(24)。
侵入してきたイスラム組織ハマスの戦闘員により襲撃された野外音楽祭に参加していました。エリノーさんは車の中に逃げ込もうとしましたが、燃やされていたため、大型の冷蔵庫に隠れました。
銃声や悲鳴が聞こえるなか、エリノーさんは知人らに助けを求めようとスマートフォンで録音していたのです。
エリノー・ゲンバリアンさん
「聞こえます?私の…」
記者
「心臓の音…」
スマートフォンの音声
「イスラエル軍が(周囲に)いるかどうかわからない」
戦闘員が殺害を指示するような声が頻繁に聞こえ、隣の冷蔵庫に隠れていた女性は見つかり、殺害されたといいます。
エリノー・ゲンバリアンさん
「隣ではイスラエル人の女性が冷蔵庫を開けられ、『なぜ?なぜ?』と叫んでいるのが聞こえた」
2歳の時に父親を亡くしたというエリノーさん。当時「8歳の息子が孤児にならないようにと考えていた」と振り返りました。
冷蔵庫の中で6時間半が経ち、生存者を探す声が聞こえ、ようやく外に出ましたが、エリノーさんによると、周辺には首を切断されたり服を脱がされたりした遺体もあったということです。
精神的ショックを受けたエリノーさんは、心のケアが必要な状態です。
イスラエルとハマスの大規模な戦闘は続いています。パレスチナ自治区のガザ地区では、イスラエル軍による報復攻撃で、これまでに704人が死亡。イスラエル側の死者は900人以上で、双方、多くの民間人が命を失っています。
こうしたなか、インタビューに応じた日本に駐在するイスラエル大使は、ハマスの作戦が「長い期間にわたって巧妙にねられたものだった」としてこう強調しました。
イスラエル ギラッド・コーヘン駐日大使
「我々は必要に応じてあらゆる作戦をとりうる。ハマスが宣戦布告し、我々は“戦争状態”にある」
一方、攻撃を事前に察知できず被害が拡大したことについて、大使は「情報分析や作戦系統に関して問題があった」と認めています。
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