「面倒くさいことがスポーツの価値」大会賛成派の見解は

地区陸上に賛成する 陸上クラブを運営する譜久里さん
「個人の生活、ライフスタイルを中心に世の中が動いていく中で、本来スポーツの在り方っていうのは、個人じゃなくてチームとか仲間とか、純粋に泥臭い、すごく面倒くさいことが本来スポーツの価値であって、なにか1つのことを一生懸命打ち込む時間とか、期間というのは、青春の短い時間の中ではすごく重要なことだと思いますし」

「時代にそぐわないからとか、もうやめちゃおうかとか、それはすごく簡単なことですけど、先生の負担や周りの懸念材料を減らしながらやる方向はないのかっていうところの、議論の余地はあってもいいのかなと思いますね」

県陸上の終了を受け、地区陸上はどうなっていくのか。陸上がさかんで、地域の人たちもその運営に関わる国頭地区陸上は、継続か終了か、その判断に揺れています。

国頭地区中体連 宮城 研治 会長 
「好きで取り組んでいる方が地域にいっぱいいらっしゃるので、どういうことが最善なのか、そこら辺を保護者・職員・生徒も含めアンケートを取っていきたいと思います。難しいです。どちらも、どっちにするかということで」

県陸上は今月14日の大会をもって終了する中、地区陸上は各地区によって対応は異なります。

中頭・那覇・島尻は今年度を持って「終了」を決めましたが、一方、いろんな立場の意見を聞いてから判断したいとして国頭と宮古、八重山地区は、終了か継続か「未定」となっています。

今回この地区陸上について、教職員の労働組合『沖縄県教職員組合』にも話を聞くと、夏休みの学校はパンク状態なのではないか?と訴えていて、教諭同様、負担を感じている子どもたちがいるのではないかと指摘します。

様々な行事は、子どもたちの成長に欠かせものである一方で、限られた時間のなかで、内容が詰め込まれすぎると、消化不良を起こしてしまい、そして「子どもたちのために」にと教諭たちは働いてしまい、多くの病休者をうんでしまう現状があり、業務内容の精選は必須となっています。

しかし大会を楽しんでいた生徒もいて、こういう生徒たちの今後の舞台、活躍する場所をどう作っていくか考えるかが課題となりそうです。