翼を広げると2メートルにもなる巨大な「コブハクチョウ」。ヨーロッパ原産で、日本へは元々は飼い鳥として入ってきたといいます。外来種ですがそのまま日本に住み着き、巨大で天敵がほとんどいないため、水の上にいればほとんど「無敵状態」なんだとか。

米子水鳥公園 桐原佳介 統括指導員
「大変気性の荒い鳥でして、人のことを全然恐れないです。一方で非常に攻撃的な鳥で、在来の色々な鳥に対して激しく攻撃して追い払ってしまいます。特に困っているのが、近い種類であるオオハクチョウやコハクチョウに対して特に攻撃的であることです」

今、コブハクチョウは中海周辺で徐々に増殖していて、今後も増え続けた場合に懸念されるのが…

米子水鳥公園 桐原佳介 統括指導員
「数が少ないうちは、ただキレイだね、かわいいねで終わるかもしれませんが、数が増えてきますと、農業被害が懸念されます。例えばレンコン畑での食害が報告されていますし、私も島根県安来市の方で稲穂を食べているコブハクチョウをよく見かけるので、コブハクチョウによる農作物の食害が深刻になる恐れもあります。あとは、人を恐れない鳥なので、人の生活圏に平気で入り込んでしまうことがあります」

コブハクチョウに人がエサをあげることで栄養状態がさらに良くなって、他の鳥を圧倒する要因になるとのこと。人との距離が近づくことで農作物への被害につながる恐れもあるため、とにかく接触を避けて見守り続けることが大切だということです。

米子にやってきて早々にコブハクチョウの洗礼を受けてしまったコハクチョウ。
来年3月頃まで中海周辺で過ごすということです。