自治体もTikTok動画に注力する時代…英語圏では「フードポルノ」などのハッシュタグも

上村キャスター:
やはり動画だとおいしさに加えて、エンターテインメント性も加わる感じがしますよね。

そして、TikTokでバズれば世界が注目するというすごさに注目したのが山梨県です。2022年11月にTikTokを開設しました。その名も「山梨県が良すぎる」というアカウントです。

海外のユーザーからの反響がとても大きいそうなのですが、たとえば、山梨県の名産のブドウでジュースを作る動画がありました。ちょっと音に注目してください。このように、興味をそそる音がたくさん聞こえてくるんです。

ブドウを煮て、つぶして…という工程を見せていくのですが、山梨県の担当者の方によりますと「限りなく行政っぽさをなくした動画の投稿を意識している」ということでした。
井上キャスター:
どうしても観光客は有名観光地に集中してしまうので、オーバーツーリズムになりがちで。でも各自治体がいろんなところで(動画を)上げて分散するというのも、またいいと思うんですけどね。この循環は。
産婦人科医 宋美玄さん:
確かに日光と京都だけじゃなくて、いろんな地方自治体のお店とかに行ってくれるのはいいですよね。

上村キャスター:
実際にこの「山梨県が良すぎる」というアカウントはフォロワー数約1万7000人。それに対して、たとえばうどん(日本一硬い麺!?)の動画は140万回再生。そして「富士山カレーパン」の動画は90万回再生など、累計の再生回数は1500万回を超えているんです。
そして力の入れようとしましては、今年度予算1800万円をあてて、月に4本動画を作っています。しかも、ちゃんと業者に委託。このように力を入れている自治体もいるんです。
井上キャスター:
これ、カレーパンなどはその商品を食べているところ(の動画)ということですか?それで90万回再生いくんですか?
上村キャスター:
そうです。この動画は、青いグルメをいろいろ食べる内容。たとえば青い富士山カレーですとか、朝からお昼ご飯、そしておやつなど、全部おすすめのものをまとめた動画になっていました。

そしてSNSで調べるなかで、日本の「#飯テロ」に似た言葉を見つけました。英語圏では「刺激的なフード」を意味する「#foodporn(フードポルノ)」ですとか、韓国では「胃が惹かれる」、中国では「深夜に見せられると毒」なんていう言葉もありました。お店はこういうハッシュタグもつけると、より拡散されるかもしれないですね。
日比キャスター:
つながっていくんですね。
いやー、食レポはいろいろ考えて、勉強してお伝えしてきたんですけど、15秒でよっぽど伝わるもの、いっぱいあります。
産婦人科医 宋美玄さん:
でもやっぱり動画って、本当にプロの編集でいくらでも再生回数が変わるので。このへんは戦略的にいったところの勝ちなのかなと思いますね。