新会社として“エージェント会社”を設立 企業の本質は変わるのか

では現在、事務所に所属するタレントは今後どうなっていくんでしょうか?

事務所としては、新たに“エージェント会社”を設立することを発表しました。
▼タレント自らが自身の方向性に応じて活躍の場を広げる▼プロデュース機能やマネジメントで活動をサポートしていくということです。新会社名は、ファンクラブで公募することも明らかになっています。

新たな会社は社長に東山紀之氏が、副社長に井ノ原快彦氏が就任するということです。
藤島ジュリー景子氏は、この新会社については出資せず、取締役にも入らないということです。

ホラン千秋キャスター:
今回のジャニーズ事務所の判断についてどのような印象を持たれたでしょうか。

ハロルド・ジョージ・メイ氏:
会見を見ても完璧とは言えませんけれども、少なくとも、会見を見ていると、なぜこれが1ヶ月前にできなかったのかなと。これを1ヶ月前に発表してたら、スポンサー離れもここまで進んでいなかったでしょうし、世間の逆風もここまではなかったのかなと思います。

中身を見ていくと、旧ジャニーズと言われるのがSMILE-UP.で、いわゆる営利目的の新会社を立ち上げる、というのもある意味自然なことなのかな、と私は非常に理解しますけれども、逆に言うと、これが1ヶ月前にできなかったということは、これが果たして外だけを変えるのか、それとも企業の体質そのものが本当に変わるのかな、と。

東山社長がそのまま留まりますし、スタッフもそのままなのでしょうから、それがどうなのかな、というのはまだ私はもう少し見極めていきたいなと思います。

ホランキャスター:
なぜ1ヶ月前にこの今日のような会見ができなかったのか、という点。会見の中でもそういった言葉が飛び交っていましたが、「ガワだけが変わるのではなく中身も変わった」というふうに判断するために、どのような要素が必要なんでしょうか?

ハロルド・ジョージ・メイ氏:
会見でも言ってましたけが、第三者の目や、上場はしないにしてもどういったコンプライアンスなのか、とか本当に被害者を救済する、ということまでは言ってましたが、これから先はどうなるんだろうか、ということなんですね。

もう一つ、ちょっと引っかかってるのが、(新会社を)“エージェント制”にするというのは理解できますが、ここまで「体制も変えて企業も全部変えるんだ」というのであれば、今まで通りの“マネジメント契約”でもよかったのに、なぜあえてエージェント制にするのか、というのがちょっとわからないんですよ。(エージェント制にすることに)それなりにプラスマイナスはありますけれども、そこまで変えるんだったら今まででいいんじゃないですか、というのも私は引っかかります。

ホランキャスター:
もう少し「タレントに決定できる裁量を与えたい」という部分だったのかもしれないですが、今後どうするのかという部分で、内部通報制度を2023年4月に導入したが利用者の対象に「所属タレントが含まれていなかった」という点というのがありました。

これだけ大きな企業で、内部通報制度が2023年4月に設置されたのに、対象として所属タレントが入っていなかった、という点は危機管理の観点からいかがでしょうか。

ハロルド・ジョージ・メイ氏:
やはりですね「何とかなるだろう精神」が動いてしまっているのかなと。そこで働いている従業員の方々、そこに所属しているタレントの方々も、みんなそこにビジネスとして関わってるわけなので、それなのに内部通報できないっていうのは、やはりおかしいと思いますよ。

ホランキャスター:
飯田さんに伺いたいんですけれども、性加害があったことを告白されて、当時は声を上げるということは無理だったと思うんですね。あのときどんな助け、あるいはどんな窓口があればもう少し周りの人を頼れたかもしれない、助けを求められたかもしれない、というふうに思われるでしょうか?

Kis-My-Ft2結成時のメンバー 飯田恭平さん:
そうですね、身近にいた大人の存在っていうのはかなり大きいと思います。
事務所内にいると、どうしても自分の保護者はその場から離れてしまっている、見えない環境になってますので、本当に身近でジャニーズJr.の子たちを見てる人たちにいかに異変に気づいてもらえるか、そこで声をかけるっていうところが大事だったのかなと。