体の密着は「全くない」
【弁護士からの質問(概要)】
弁護士 Q.演習場の208号室で宴会が始まった時間は?
被告C A.午後7時~8時
Q.誰がいた?
A.(当時の)上官が複数人いた。
Q.五ノ井さんはいた?
A.おつまみを作りに途中から来た。
Q.(208号室に途中入出した上官は)どんな様子だった?
A.すでに酔っていた。つまづいたり、ろれつが回っていなかったりしていた。上官と五ノ井さんが話していた。
Q.内容は?
A.五ノ井さんが「体育学校に行きたい」と言ったら、上官が「今のけがじゃ、行けるわけないだろ」と答えた。
Q.(被告は)五ノ井さんとよく話す?
A.普段から話す機会はなかった。
Q.なぜ五ノ井さんに格闘技をかけたのか?
A.上官が「首を制するものは相手を制する」という話をしていて、上官が私に「首ひねりを五ノ井にかけてみろ。お前わかっぺ(わかるだろう))?」と言われた。
Q.しかし被告は(その誘いを)断っている。それはなぜ?
A.五ノ井さんはクレーマーだと聞いていた。
被告は、以前同期の隊員から「五ノ井さんはクレーマーだから気をつけて」と忠告を受けたと証言しました。
弁護士 Q.断ったのにもかかわらず、なぜ技をかけたのか?
被告 A.上官の命令には逆らえないとういう環境が自衛隊にはあったから断れなかった。
Q.技(首ひねり)について知っていた?
A.知っていた。格闘指導官の資格取得に向け勉強していた。
Q.正しく技をかけた?
A.本来とは違うかけ方をした。五ノ井さんの胸が密着しないようにかけた。
Q.体は密着していた?
A.全くない。
Q.陰部は接していた?
A.絶対にありません。
Q.技をかけたあとどうした?
A.すぐ起き上がった。五ノ井さんも起き上がった。
Q.五ノ井さんに声をかけた?
A.かけていません。
その後、弁護士は被告Cに対し、被告Aと被告Bの犯行の経緯について質問しましたが、被告Cは「室内の窓際で、煙が室内に入らないよう、カーテンにくるまって煙草を吸っていたので、断片的にしか覚えていない」という趣旨の証言をしました。