ドクロ絵のロンT姿 暴力団幹部の男が法廷で発した一言は

「懲役7年に処する」
そう裁判長が言い渡すと、短髪、背中にドクロの絵が描かれた黒のロングTシャツに短パン姿で立つ、六代目山口組系妹尾組幹部の男(58)は、
「はい」
と返事をしました。
発砲事件は岡山市街地中心部で起きた その後タクシーに乗って出頭
2022年10月。事件は、岡山市中心部の住宅が密集するマンションの駐車場で起きました。

10月26日午後9時17分頃。妹尾組幹部の男は、タクシーに乗ってこの場所に訪れ、対立する指定暴力団・池田組の組長が使用する車に、拳銃で5発の弾丸を撃ちこみました。
車はフロント部分が壊れ、約82万円の損害を与えたとされています。その後、この男は回転弾倉式拳銃を持ったまま、待たせていた同じタクシーで岡山中央警察署(岡山市中区)に出頭。逮捕され、銃刀法違反と器物損壊の罪で起訴されました。
事件の8時間前 同じ組の若頭が返り討ちに合い...
この妹尾組幹部の男は、なぜこのような犯行に及んだのか。そこにはあるきっかけがありました。

この事件の約8時間前ー。
岡山市北区の理髪店で、ある男が突然店内に入ってきます。そして「いけだー」と怒声をあげながら催涙スプレーを噴射、サバイバルナイフを振り回しました。この時、店内で散髪していたのは指定暴力団・池田組の組長。男は組長のボディーガードをしていた組員ともみ合いになり、頭にけがをしました。
組長を襲撃したこの男は、妹尾組の若頭でした。(妹尾組若頭は後に逮捕。ボディーガードの組員にけがをさせた傷害罪などで懲役4年6カ月、罰金30万円の判決を受ける)
妹尾組の若頭による池田組組長襲撃事件の後に起きた、別の妹尾組幹部すなわち被告の男による発砲事件ー。岡山県警は暴力団同士の抗争事件とみて組事務所の使用を制限する仮命令を出しました。