青森県立中央病院と青森市民病院を統合して整備する新たな病院の見直しについてです。青森市の西市長は28日、青森県の宮下宗一郎知事から要請を受けた建設場所や公共交通の検討を11月にも始める考えを示しました。

青森市 西秀記市長
「なるべく早くと思っていまして、11月頃には1回目が開催できるのでは。」

西秀記市長は28日の定例記者会見で統合新病院に関する青森市独自の検討会議は、11月に1回目を開催できる見込みだと明らかにしました。青森市にある県立中央病院と市民病院は人材不足と築35年以上の老朽化が共通の課題で、県と市は共同経営による統合新病院の整備方針に2022年2月に合意して具体的な検討に入りました。建設場所については青森市の市有地3か所が検討対象となっていますが、災害リスクが指摘されています。西市長は、まずはこの3か所以外の市有地で新病院が建設できる場所を検討する考えです。

青森市 西秀記市長
「どこに住んでいる方にとっても交通アクセスがいい場所が一つ、浸水の心配を知事もしていましたが、災害の時に強い場所がいいと思っています」

宮下宗一郎知事は2031年の開業時期や800床の病院規模、災害リスクがある建設候補地は見直す必要があるとして、9月22日、西市長に有識者会議の設置を提案するとともに“街づくり”の観点から建設場所や公共交通機関の検討を要請していました。宮下知事は新病院の全面的な見直しについて27日、改めて県議会に理解を求めました。

青森県 宮下宗一郎知事
「市民の皆さまや県民の皆さまに議論の過程をオープンにしながら進めていかなければいけない事業だと思いますので、まずは有識者会議を設置して、その中で議論を深めていきます。」

宮下知事は県と市による有識者会議で新病院の整備に向けた議論の加速化を目指しています。