水道の概念を覆す「水の自給自足システム」の“国内初”の実証事業が、愛媛の山間で行われています。なぜ、こうした実験が進められているのか?そこには深刻な課題がありました。

使った水が再びキレイに!?水の再生循環装置

愛媛県西予市内にある山本英明さんの住宅。その車庫に、4つの黒くて大きな箱が鎮座していました。水の再生循環装置です。黒い箱には、水をためるタンクと処理装置が入っています。家庭で使われた排水が流れてきて、生物処理を行った後、膜処理をして、安全性を担保して再び使える水として戻すというものです。

洗濯や風呂、手洗いなど生活用水とトイレ用の水は別系統となっていて、それぞれの排水と雨水を処理しながら循環利用します。生活用水、トイレ用いずれの水質も国の基準をクリアしているといいます。

蛇口を開ければ、普通の水道と変わらない水が出てきます。

水の状況は、あと何回洗濯ができるのか、トイレを流せるか、どれくらいで再びタンクが満タンになるかなど、モニターでチェックすることができます。