今年の春、霞が関から新潟県三条市に新たに就任した若き副市長・上田泰成さん(32)。就任当時の年齢は31歳と、これだけ若い副市長は全国的にも珍しいそうです。“新天地”で果敢に新しいことに取り組む副市長の姿に密着しました。
【三条市 上田泰成副市長(32)】
「どうやって有効活用するかというところを、それぞれお考え頂ければと思いますので、今日はよろしくお願いたします」

新潟県三条市の商店街の建物に続々と入っていく人たち。市内の空き家など、使われなくなった建物の活用策を検討するために、東京から視察にやってきたコンサルティングチームです。その集団を率いていたのは、三条市の副市長・上田泰成さん(32)です。
【三条市 上田泰成副市長(32)】
「すごい。景色いいですね」
今年4月に副市長に就任した上田さん。
大阪府出身で大学卒業後に文部科学省に入省。副市長に着任する前までは経済産業省に出向していて、専門としていた業務は、eスポーツや仮想空間であるメタバース、DXなどのデジタル分野です。

副市長に就任した時の年齢は31歳で、これだけ若い副市長は全国的にも珍しいそうです。
2000戸以上の空き家が確認されている新潟県三条市は、空き家の利活用を図る専門職員「特命空き家仕事人」を外部から登用するなど、空き家対策に力を入れています。
【視察メンバー】
「フロアごとに使い道を明確に分けてもいいかもしれませんね」
空き家対策の取り組みをさらに促進するため、上田さんが経産省時代に付き合いのあった、大手コンサル会社を中心とした視察チームを招きました。しかし、招集の目的はもう一つあります。

【三条市 特命空き家仕事人 熊谷浩太さん】
「あれです。あの今、窓の開いている…」
その目的は、東京に本社を構える大手企業の視察チームに対して、視察する建物をPRすること。市内に拠点を持ってもらうことや、ワーケーションなどで利用してもらおうという考えです。
【三条市 上田泰成副市長(32)】
「ワーケーションで来てください。ウェルビーイングが高まりますよ」
【視察メンバー】
「ここすごくいいですね。テンション上がります」

【三条市 上田泰成副市長(32)】
「三条市は空き家をいろいろな形で提供できるバリューあるので、企業さんのニーズに合わせた形で、1週間くらいのプロジェクトをやる際のスペースに使ってもらうということもある」
「地方の活性化が日本全体の活力向上のために重要」と考えていた上田さん。三条市副市長への就任の話をもらうと喜んで受けたそうです。
上田さんは市が全国に発信する「アウトドアのまち・三条」をPRするため、若さを前面に出し、企業のYouTubeに積極的に出演するなどしています。

【三条市 上田泰成副市長(32)】
「経験とかノウハウという意味ではベテランの方々に劣るところはあるかもしれないが、その分大胆なことにチャレンジできる」