海上自衛隊佐世保地方総監部は、後輩隊員の食事にタバスコを入れるなどのパワーハラスメントをしたとして、30代の男性自衛官を停職の懲戒処分としました。

一方、パワハラの被害を受けた21歳の男性自衛官も、先輩隊員の菓子や飲み物を無断で飲食したなどとして、停職の懲戒処分を受けています。

処分を受けたのはいずれも「護衛艦あけぼの」に所属する30代の男性3等海曹と、21歳の男性海士長の2人です。

佐世保地方総監部によりますと、2人は先輩と後輩の関係で、男性3等海曹は今年3月上旬頃、艦内で男性海士長の食事に複数回、タバスコを入れたり、男性海士長の私物の水筒を海に捨てるなどしたということです。

佐世保地方総監部は、男性3等海曹の行為がパワーハラスメントにあたるとして、25日付で停職30日の懲戒処分としました。

男性3等海曹は一連の行為について「自分のミスを他人のせいにしたり、体調不良を偽って仕事を休もうとしたりするなど、職務面で不誠実な面に対して何度指導しても改善が見られず、耐えきれなくなったため」と話しているということです。

一方、パワハラの被害を受けた男性海士長は今年2月、艦内の居住室で男性3等海曹の菓子や飲み物を複数回、無断で飲食していたほか、3月には別の同僚隊員の携帯電話の充電器を借りたまま返さなかったということです。

このため、佐世保地方総監部は男性海士長の行為が窃盗にあたるとして、25日付で停職30日の懲戒処分としました。

男性海士長は無断飲食について「おなかが減っていたため」と話していて、充電器を返さなかったことについては「自分が紛失したものと同じ物だったため自分の物と思った」と話しているということです。