【あなたが『死ね』と言った相手は私の娘ですか?】

遺族やその代理人らが質問をしていくなかで、事件で亡くなった娘の最期を尋ねた遺族がいた。青葉被告が放火した際に鉢合わせしたという3人の従業員の位置関係を確認したうえで、事件当時、新入社員だった兼尾結実さんの母親が少し震えるような声で問いかける。

兼尾結実さんの母親「私は、事件で焼死した兼尾結実の母です」「あなたが見た女性2人のうち、1人は私の娘である可能性が高いです。あなたが火をつけたとき、『死ね』と言った相手は、娘を含めて、第1スタジオにいた全員に対してですか?」
青葉被告「そう思います」

兼尾結実さんの母親「焼死した娘は、その年に入社したばかりでした。あなたが『盗作された』と言うアニメが作られた後に入社しました。そういう職員(社員)がたくさんいたことは考えなかったのですか?」
青葉被告「すみません、そこまでは考えておりませんでした」

兼尾結実さんの母親「第1スタジオの職員は全員焼け死んでいいと思っていたんですか?」
青葉被告「それで間違いございません」

当時の悲惨な状況を思い出させるようなやり取り。傍聴席には涙を浮かべる人の姿も見られた。そんな中で青葉被告は、新たに入社した社員らに対して、このように発言した。

青葉被告「京アニがパクっていることや社風を知らずに入って、金をもらって稼いでいる時点で、知らないことに関しては『どうなのか』と思う」