ラーメン店は儲からない? ガス代節約で鶏ガラ→淡麗スープに変更も

さらに山本さんは「そもそもラーメン店は“経営が難しい”」と言います。初期費用が高くないため、資金面では参入しやすく、必然的にライバル店が多くなります。そうすると他店に負けないため原価率の高い商品を提供することになり、結果、利益が少なくなって経営が悪化していくお店が多いということです。
さらに追い打ちをかけるように、10月1日から最低賃金が引き上げられます。▼東京1072円→1113円 ▼全国961円→1004円(平均)となり、人件費が増え、さらなる負担になってしまうのです。
井上貴博キャスター:
ラーメン店は3年以内の廃業率が7割とも言われています。消費者は安くて美味しいイメージが刷り込まれているので、1000円超えるなら、他のお店に行こうかなとなってしまうのではないでしょうか。
スポーツ心理学者(博士)田中ウルヴェ京さん:
原価率が高くなったからと頭ではわかっていても、消費者としてはクオリティーは同じなのに値上げは困るなと思ってしまいますよね。
ホラン千秋キャスター:
ラーメン店が多い中で新しいお店を開拓するときに、口コミを見て、一つでも何か違うなと感じるものがあれば他の店を選んでしまいますよね。本当に生き残るのは厳しいと思います。

加藤キャスター:
そんな中、創意工夫で難局を乗り切っているお店があります。
鳥取県米子市「麺処 想」では目玉商品だった鶏白湯スープを7月から淡麗スープに変えました。鶏白湯スープは鶏ガラを強火で9時間ほど炊き上げるためガス代がかかります。それを弱火で作る淡麗スープに変えたところ、かなり経費を抑えることができたそうです。
福島県郡山市では「RAMEN NOODLESフユツキユキト」が発起人となり、県内のラーメン店6店などとスープのない“釜玉タイプ”のラーメンを共同開発しました。これにより、原材料費に加えて水道・ガス代が大幅削減できました。味にはこだわっていて、釜玉にあうもっちりとした麺を開発しているということです。